『クローズEXPLODE』東出昌大の評判と裏話|主演抜擢の真相を徹底検証
高橋ヒロシの人気ヤンキー漫画を原作とし、三池崇史監督と小栗旬のタッグで社会現象を巻き起こした映画『クローズZERO』シリーズ。その熱狂を受け継ぎ、2014年に新章として公開された映画『クローズEXPLODE(エクスプロード)』で主演に抜擢されたのが東出昌大でした。前作で滝谷源治が築き上げた圧倒的なカリスマ性の後を継ぐという重責に対し、当時の映画界やファンの間では大きな議論が巻き起こりました。
公開から年月が経過した現在でも、「なぜ東出昌大が主演だったのか」「当時のリアルな評価はどうだったのか」という疑問を持つ映画ファンは少なくありません。本作で描かれた新たな鈴蘭高校の群像劇、豪華キャスト陣との現場秘話、そして小栗旬版との決定的な違いについて、当時の興行データや制作背景を交えて深掘りします。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 要点1:小栗旬から東出昌大への主役交代は、三池崇史から豊田利晃監督への交代に伴う「泥臭いヤンキー像から孤独なアウトロー像」への作風刷新が最大の理由。
- 要点2:興行収入は11.4億円を記録し、早乙女太一や岩田剛典(三代目 J SOUL BROTHERS)ら現在の一線級キャストが集結したアクション映画として独自の地位を確立。
- 要点3:公開当初は賛否が分かれた東出昌大の演技だが、189cmの体格を活かした重量級アクションと静かな存在感は、現在の配信シーンでもカルト的な再評価を集めている。
【抜擢の真相】東出昌大が『クローズEXPLODE』主演に選ばれた決定的な理由
前作『クローズZERO II』(2009年)から約5年の歳月を経て制作された『クローズEXPLODE』において、最大の注目点は「誰が次の鈴蘭のトップを狙う主人公を演じるのか」でした。前作主演の小栗旬が演じた滝谷源治は、頂点を目指して仲間を束ねる直線的で情熱的なリーダー。これに対し、本作で東出昌大が演じた主人公・鏑木旋風雄(かぶらぎ かぜお)は、頂点争いに一切興味を示さない「寡黙な孤高の転校生」という正反対の役柄でした。
当時、映画『桐島、部活やめるってよ』(2012年)で鮮烈な映画デビューを飾り、NHK連続テレビ小説『ごちそうさん』で国民的な爽やか俳優としての地位を固めつつあった東出昌大の起用は、世間を大いに驚かせました。しかし、メガホンを取った豊田利晃監督(『青い春』『ナイン・ソウルズ』などで知られる鬼才)が求めたのは、単なる喧嘩自慢のヤンキーではなく、「圧倒的な孤独と狂気を内に秘めた、言葉少なに語る男の背中」でした。
豊田監督は東出昌大の身長189cmという圧倒的な骨格と、どこか憂いを帯びた眼差しに強い映画的リアリズムを見出しました。小栗旬が作り上げたスタイリッシュなエンタメ活劇から脱却し、よりリアルで荒削りなストリートの匂いを漂わせるために、東出昌大のパーソナリティが不可欠だったと映画関係者は語っています。
【徹底比較】小栗旬『ZERO』と東出昌大『EXPLODE』の作風と興行収入
シリーズを語る上で避けて通れないのが、三池崇史監督×小栗旬による『クローズZERO』シリーズとの比較です。以下の客観的データと制作アプローチの比較から、両作の目指した方向性の違いが明確に浮き彫りになります。
| 比較項目 | 『クローズZERO / ZERO II』 | 『クローズEXPLODE』 | 編集部の分析・評価 |
|---|---|---|---|
| 主演俳優 | 小栗旬(滝谷源治 役) | 東出昌大(鏑木旋風雄 役) | 「熱血・求心力」の小栗に対し、東出は「寡黙・拒絶」のキャラクター造形。 |
| 監督 | 三池崇史 | 豊田利晃 | エンタメ性の高い痛快活劇から、作家性の強いダークで詩的な青春劇へ転換。 |
| 国内興行収入 | ZERO:25.0億円 ZERO II:30.2億円 | EXPLODE:11.4億円 | 前作の熱狂には及ばなかったものの、ヤンキー映画として堅調なヒットを記録。 |
| アクションの特徴 | 大人数による派手な乱闘・疾走感 | 一撃の重み・リアルな打撃音と泥臭さ | 東出の長いリーチを活かした重いストレートが肉体戦の生々しさを強調。 |
| 作品の核となるテーマ | 頂点への野望と仲間との絆 | 居場所のない若者の孤独と葛藤 | 好みが明確に分かれるものの、思春期のヒリヒリした空気感の再現度は高い。 |
興行収入面では前作の約3分の1程度にとどまりましたが、これは『クローズZERO』が確立した「仲間を集めて不良界の頂点を目指す」という少年漫画的王道カタルシスを期待していた層に対し、本作が「誰とも群れたくない男の葛藤」という内省的なアート寄りのアプローチを取ったことが要因です。しかし映画ファンからは「豊田利晃らしい硬派な不良映画」として独自の評価を獲得しています。
【キャスト相関図と現場秘話】早乙女太一・岩田剛典ら豪華陣とのアクションシーン
『クローズEXPLODE』の再評価を語る上で欠かせないのが、現在では主演級となった豪華キャスト陣による複雑な勢力図と、激しいアクションシーンの撮影秘話です。
作中の相関図において、鏑木旋風雄(東出昌大)の対極に位置するのが、鈴蘭1年の凶悪な新星・加賀美遼平を演じた早乙女太一でした。大衆演劇で培った早乙女のしなやかでキレのある足技と、東出の巨大な体躯から放たれる重厚なパンチが激突するクライマックスのタイマン勝負は、シリーズ屈指の緊張感を誇ります。
さらに、鈴蘭と対立する黒咲工業高校のトップ・柴田浩樹を演じたのが、当時まだ俳優としてのキャリア初期にあった岩田剛典(EXILE / 三代目 J SOUL BROTHERS)でした。岩田は銀髪に傷顔というワイルドな風貌で、男気溢れる武闘派リーダーを熱演。他にも、鈴蘭の頂点に最も近い男・強羅徹役の柳楽優弥、旋風雄の理解者となる小岐須健一役の勝地涼など、実力派若手俳優陣が火花を散らしました。
現場でのアクション撮影は徹底してリアリティが追求され、東出昌大は撮影前の徹底的な肉体改造とボクシングトレーニングを経て本番に臨みました。大型バイクを乗り回し、泥にまみれながら殴り合うシーンでは、カットがかかった後もキャスト陣が息を切らし、本気でぶつかり合っていた現場の熱量がスクリーンから伝わってきます。
【実態検証】ネットの評判と東出昌大の演技力に対するリアルな声
公開当時、インターネット掲示板やSNSでは東出昌大の演技や映画の構成について激しい賛否両論が巻き起こりました。当時の映画レビューサイトや観客の反応を分析すると、主に以下の2つの視点に分かれていました。
批判的な意見の多くは、「小栗旬のようなギラギラしたオーラがない」「セリフ回しがやや硬く、感情の起伏が見えにくい」というものでした。前作の滝谷源治が持つ分かりやすい熱量とカリスマ性に魅了されていたファンにとっては、東出が演じた旋風雄のアンニュイで無口な佇まいが、物足りなさとして受け止められた側面があります。
一方で、映画評論家や単館系映画を好む層からは、「セリフに頼らず、立ち姿と暴力の重さだけでキャラクターの傷を表現している」「これまでの東出昌大の爽やか系イメージを完全に破壊した野心作」と高く評価されました。特に、ボクシングジムに通いながら過去のトラウマに苦悩する横顔や、感情を爆発させた瞬間の凄みは、彼の役者としての振り幅を証明する決定的な場面となっています。
一般に知られていない盲点とネットの誤解
ネット上の一部では「『クローズEXPLODE』は興行的に大失敗した」「東出昌大の黒歴史になっている」といった極端な噂が散見されますが、これは明らかな誤解です。
当時の邦画実写市場において、PG12指定のバイオレンス青春アクション映画が興行収入10億円の壁を突破したことは、ビジネス的に十分な成功と見なされています。また、東出昌大自身も後のインタビューで、豊田利晃監督の演出を受けた経験が自身の役者人生における大きな転換点になったと語っており、キャリアにとって極めて重要なステップであったことが分かります。
また、THE STREET BEATSやDragon Ash、MAN WITH A MISSION、OLEDICKFOGGYといったロックバンドの楽曲が鳴り響く劇伴の完成度も極めて高く、純粋な音楽映画・カルチャー映画としての側面を見落としてはいけません。
【プロの結論】おすすめできる人・見送るべき人の特徴
『クローズEXPLODE』をこれから鑑賞するにあたり、満足できる人とそうでない人の基準を明確に整理します。
▼ こんな人には非常におすすめ:
- 豊田利晃監督の『青い春』のような、ヒリつきと哀愁が漂う硬派な青春映画が好きな人
- 東出昌大、柳楽優弥、早乙女太一、岩田剛典らの若き日のギラついた名演を一気見したい人
- 大味なCGに頼らない、生々しい肉弾戦アクションや重厚なサウンドトラックを堪能したい人
▼ 鑑賞を見送るかハードルを下げるべき人:
- 『クローズZERO』のようなテンポの良いギャグ要素や、スカッとする王道ヤンキー成り上がりストーリーを求めている人
- 小栗旬や山田孝之が演じたキャラクターの直接的な活躍や続編感を期待している人
【2026年最新】『クローズ』シリーズの動画配信サービス(VOD)見逃し配信状況
現在、映画『クローズ』シリーズ全3作(『クローズZERO』『クローズZERO II』『クローズEXPLODE』)は、主要な動画配信サービス(VOD)にて広く配信されています。
U-NEXT、Hulu、Amazon Prime Video、DMM TVなどの大手プラットフォームでは、見放題作品または都度課金(レンタル)作品としてラインナップされており、手軽に視聴することが可能です。特に東出昌大の近年の活躍やドキュメンタリー作品をきっかけに過去作を振り返る視聴者が増えており、高画質配信で当時の肉体戦を再確認する絶好の機会となっています。
【クローズ 東 出】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:『クローズEXPLODE』は『クローズZERO II』と物語のつながりがありますか?
A1:時系列は『クローズZERO II』のラストで滝谷源治や芹沢多摩雄らが鈴蘭高校を卒業した「1か月後」の世界を描いています。登場人物は一新されていますが、鈴蘭高校やライバル校の黒咲工業など世界観は地続きであり、前作の空気感を残した正統な続編となっています。
Q2:東出昌大のアクションシーンは本人が演じていますか?
A2:危険なスタントを除き、ほとんどの格闘シーンを東出昌大本人が体当たりで演じています。長身を活かした重い打撃フォームを身につけるため、撮影前には徹底したボクシングの特訓が行われました。
Q3:なぜ『クローズZERO』の三池崇史監督から豊田利晃監督に交代したのですか?
A3:源治たちの卒業に伴い、シリーズのトーンを一新して新たな鈴蘭の伝説を描くため、プロデューサー陣が異なる作家性を持つ豊田利晃監督にオファーを出したことが公式に明かされています。
まとめ:『クローズEXPLODE』が残した足跡と東出昌大の役者としての転換点
『クローズEXPLODE』は、前作の巨大な成功体験に安易に乗っかることなく、東出昌大という独自の個性を持った俳優を軸に、荒削りで孤独な青春のリアルを切り拓いた意欲作でした。
小栗旬が体現した「王の風格」とは異なり、東出昌大が演じた鏑木旋風雄の「誰にも媚びず、ただ風のように立ち去る男の哀愁」は、時を経た今だからこそより深く心に響きます。豪華キャスト陣の若き日の熱量と、豊田利晃監督の研ぎ澄まされた演出が交差した本作。単なるヤンキーアクションの枠に収まらない濃密な映画体験を、ぜひ配信サービスで再発見してみてください。 (出典: クローズ 東 出(Yahoo!ニュース))